社会貢献活動

環境保全活動

グリーンシップ・アクションに参加

当社は、2015年より毎年、森林環境保全活動(グリーンシップ・アクション)を行っています。東京に残された貴重な自然を保全するため、NPO法人、地元林業の方々の協力を得て東京都青梅市の山林で間伐作業および作業道づくりを行います。木の伐採は自然破壊のように思えますが、森を放置すると木の密度が高まり、日光が入らないため、暗くて元気がない森になってしまいます。必要な木と不要な木を選別して伐採することで、適度に日が入り、里山の様々な生きものが共存できる環境を取り戻すことができます。この活動は、参加者が社会貢献の意義や重要性について身をもって体験・認識する貴重な機会となっています。

復興支援活動

東日本大震災の復興支援活動に参加

当社は、東日本大震災の復興支援活動として、初年度は釜石市、2年目は陸前高田町、3年目は東松島市で、4年目となる2014年は宮城県南三陸町にて、農業復興支援活動(田んぼでガレキ除去)を行いました。
この活動への参加を通じて、参加者全員が社会貢献の意義や重要性について身をもって体験・認識することができました。

地域貢献

インドで人材育成支援活動「日本式ものづくり学校(JIM)」を展開

精力的な人材育成活動

インドのラジャスタン州で鋼板加工事業を展開する当社のグループ会社、Neemrana Steel Service Center India(以下、NSSI)では、コイルセンター部門、プレス部門、品質管理部門、メンテナンス部門、倉庫・出荷部門の5部門で座学研修「DOJO」やOJTなどのカリキュラムを通して、従来から精力的に自社の人材育成活動を展開しています。

「日本式ものづくり学校(JIM)」認定

こうした取り組みの背景から、当社は経済産業省とインド政府のイニシアチブによる人材育成プロジェクト「日本式ものづくり学校(JIM)」のコンセプトに賛同し、NSSIの従業員のみならず将来のインドの製造業を担う現地の若者を育成する社会貢献を果たすために、JIMの認定を見据えた活動を開始しました。
2023年1月には10人の現地研修生を受け入れ、鉄鋼製品の製造などに関する知識や技術などに関する教育プログラムを開始、2023年4月にJIMの認定を受けることができました。

  1. JIMは、2016年に日印両国が署名した「ものづくり技能移転推進プログラムに関する協力覚書」に基づく人材育成支援活動です。インドの若い人材に、日本式ものづくりの考え方や技能を習得してもらい、日系企業の製造現場のリーダーとなる人材を育成することを目的にしており、10年間で3万人のものづくり人材を育成する目標を掲げています。

教育プログラムの内容

最初のステップ「DOJO」
座学研修(DOJO)の様子

NSSIのJIMではまず、DOJO(「道場」のローマ字読み)と呼ぶ、座学研修で、安全を第一に品質、製造、メンテナンス、倉庫、出荷に関する基礎知識や日本式の考え方などをしっかりと理解してもらいます。まず11日間座学で学び、その後OJTに移ります。そして現場でOJTを行いながら毎週金曜日はDOJOで学ぶということを1年間繰り返します。
DOJOは従来よりもレベルの高い従業員教育を行うために2017年1月に設立されました。2018年6月には内容の充実を図るために拡張、2022年12月には取扱製品の拡大に合わせて内容のリニューアルも行うなど、試行錯誤を重ねながら内容のブラッシュアップを行っています。

安全研修の様子①
安全研修の様子②
OJT教育を通した技能の習得
プレス機の操作方法を学ぶOJT研修

OJTでは、現場で機械類の取り扱いの説明を通して、作業標準通りに機械の立ち上げ時からチェックポイントの確認を行い、機械の操作方法を学びます。OJTが進んでいくと作業に慣れてくるので、慢心が生じないように、再び作業標準の大切さを教え、決まり事を守りきる重要さを理解してもらいます。こうした繰り返しで徐々に技能が身についていき、各分門の責任者の判断により一人作業が許可されます。

現地研修生の声

「私たちはNSSIでのトレーニングから、多くの新しい有意義な事を学んでいます。座学研修では基礎的な事を学び、OJTでは現場の道具や機械の操作や技能について日々勉強しています。このトレーニングは私たちの将来に非常に役立ち、スキルアップへの良いチャンスだと感じています。
私たちは、この研修を通して、新しい生活習慣も始めることができました。以前は朝起きるのが遅いメンバーが多く普段とは違う生活習慣でしたが、NSSIに来てからは時間通り起きて時間通りに出社しています。先生や先輩方が、良い習慣について教えてくれました。
日々の仕事を楽しむとともに、健康的な生活についても学んでおり、今ではスマートフォンを使用する時間が非常に減り、しっかりとした睡眠も取っています。こうした業務以外のことも、私たちにとって良い勉強になります。
また、NSSIは安全を第一に考えています。常にメンバー同士で安全を最重視した業務について話し合っており、とても良い職場環境です。この機会を与えてくれた NSSI とJIMに感謝しています。」

現地研修生と講師

「日本式ものづくり学校(JIM)」の認定式

2023年4月27日、経済産業省からJIMの認定を受け、経済産業省の会議室で認定式が行われました。経済産業省の中谷経済産業副大臣、常葉経済産業省審議官、インドのジョージ駐日大使が同席の下、越川専務が認定式に出席しました。

【認定式での越川専務あいさつ(一部抜粋)】
「当社ではかねてより、インドにおける事業展開と同時に現地での人材育成による貢献は必要であると考えており、この「日本式ものづくり学校」の基本方針に賛同いたしました。インドにおける関係機関ならびに経済産業省をはじめとした関係当局の皆さまの引き続きのご支援をいただきながら、しっかりと対応してまいります。」

「日本式ものづくり学校(JIM)」の認定式
左からインドのジョージ駐日大使、越川専務、中谷経済産業副大臣、常葉経済産業省審議官

当社の人材育成への取り組み

当社は、経営理念に「人を育て人を活かし、人を大切にする企業グループを創ります。」と定めているとおり、人財の育成・活用は重要な経営テーマの1つです。多様な人財を受け入れて、それぞれの事業領域で個々人が最大限に力を発揮できるような環境整備に取り組んでいます。

この活動もその一環として、経済成長が著しいインドにおいて、現地の鋼材流通の役割を担う事業展開と進めていくと同時に、人材育成を通した社会貢献を積極的に展開してまいります。

ミャンマーで地域奉仕活動を実施

当社子会社であるSuitstar Garment Co., Ltd(所在地:ミャンマー連邦共和国)は、隣接するMyanster社と協同で、BAGO地域において2007年から通算7回目となる地域奉仕活動を実施しました。
現地の医療は、設備、薬品などが不十分で、受診習慣もあまりなく、健康管理が十分ではありません。韓国各地に拠点を持つカソリック系病院St.Vincentの医師団と当地BAGO政府運営の病院General Hospitalが協力し、無料診断を一週間実施しました。BAGO地区住民のうち約2,500人が来訪、必要に応じて薬の配布や、今後の健康管理に役立てるため、一人ひとりに診療記録の冊子を手渡しました。
同社は、政府と韓国側の合意形成、許可取得、医師団のアテンド、診療所でのサポート面などで協力しました。
今後も地域密着型の奉仕活動を継続して行う方針です。

キャリア教育

外国人大学生の企業視察・キャリア体験研修への協力

当社は、2017年に、香港大学、香港科技大学学生向けにキャリア教育の一環として開催された「Japan Career Exploration Program(JCEP)」に協力しました。本プログラムは、外国人大学生に日本の企業文化やビジネス環境について理解を深めてもらうことで、将来、キャリア選択の際、日本企業を選択肢の一つとしてもらえるように取り組んでいるものです。
当日、39人の参加者の方々に、日本独特の業種である「商社」の歴史や機能についてわかりやすくご説明し、その後のグループワークやプレゼンテーションなどを通じて、日本の商社について理解を深めていただきました。
今後も、キャリア体験研修に協力し、企業の社会への責務を積極的に果たしていきます。