2026年度 入社式挨拶
2026年04月01日
4月1日、東京本社で行われた当社社長中村による入社式挨拶を下記の通りお伝えいたします。
記
69名の新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。まずは、皆さんの入社を心より歓迎し、お祝い申し上げます。また、あまたある企業の中で当社を選んでくれたことについて、社長として大変うれしく、感謝しています。ありがとうございます。
皆さんは、時代が大きく変化する中で学生生活を送られてきました。高校生の頃に始まったコロナの影響で生活様式が大きく変わり、社会環境や経済環境が構造的に変貌していく様子を、身をもって経験されたことと思います。さらに現在は、AI をはじめとするテクノロジーの急速な進化により、社会のあり方や価値観がこれまで以上に大きく変化しています。皆さんは、このようなめまぐるしい時代の移り変わりを学生生活の中で経験してこられました。
そのような環境下でも、皆さんは学業はもちろん、さまざまな活動に真摯に取り組み、多くを学び成長されました。そうした経験を糧に、社会人生活への大きな期待と、当社で実現したい夢を抱き、本日この場に出席されています。そんな皆さんの希望に溢れるお顔を拝見し、大変頼もしく感じています。そして、日鉄物産という舞台で皆さんの夢をかなえてあげたい、そのために精一杯のバックアップをしたいと心から思った次第です。
さてここで、当社グループの歴史と現況、そして今後の方針について少しお話しします。当社は2013年に日鉄商事と住金物産が合併して誕生しました。企業文化・風土の異なる2社でしたが、事業環境が変化する中でさまざまな課題を克服しつつ、発展を遂げてきました。そして2018年度には、合併前2社単純合算と比較して経常利益で過去最高益を挙げました。2社の融合・融和が完結したと評価しています。
2021年度からは、前中長期経営計画のもと、持続的な利益成長の実現に向けて成長戦略を推進してきました。2023年には日本製鉄の子会社となり、日本製鉄グループの中核商社として、戦略連携とシナジー創出に全社一丸となって取り組んできました。その結果、2021年度から2024年度まで4期連続で過去最高益を達成しました。一過性要因を除く実力損益では2023年度から500億円を超えています。これは、鉄鋼、産機・インフラ、食糧、繊維の異なる分野の4事業を有する当社の事業ポートフォリオの強みが発揮され、いかなる環境下でも実力損益500億円超を確保する収益構造が確立されていると感じています。
一方で、ビジネスを取り巻く外部環境は依然として極めて不透明です。米国による政策変動に伴うサプライチェーンの混乱、ウクライナ・ロシア間の戦争長期化、米中対立や中東紛争などによる地政学リスクの高まり、日中関係の緊張、国内外での物価上昇、直近ではホルムズ海峡封鎖による原油価格の高騰、さらには自然災害の多発など、世界的に不安定な状況が続いています。また、各国で進む経済安全保障政策の強化により、当社が扱う商品の需給バランスや価格、サプライチェーンにも直接的な影響が及んでいます。
こうした状況下ではありますが、いかなる環境変化があろうとも、企業は成長に向けた歩みを止めてはなりません。今年度は2030年度を見据えた新しい中長期経営計画の初年度にあたります。今回の中長期経営計画では、「日本製鉄グループの中核商社として、社会に貢献する強靭な成長企業の実現」という基本コンセプトを確固たるものにするため、「成長戦略の推進による持続的な利益成長の実現」「日本製鉄との戦略連携によるシナジー効果の追求・発揮」「人的資本経営及び業務刷新・効率化の推進」「ESG経営の深化」の4つを軸に持続的な成長を追求し、実力損益を今の500億円レベルから600億円レベルへ引き上げることを目指します。
厳しい経営環境が続く見通しではありますが、これまでの歩みを礎に、日本製鉄グループの真の中核商社として持続的な成長を実現するための諸施策を、皆さんと共に推進していけることを大変心強く思っています。
以上、当社グループの歴史と現況、そして今後の方針についてお話ししました。皆さん、当社グループが成長軌道を着実に歩んでいること、そして従来にも増して皆さんが活躍する舞台が大きく広がっていることをご理解いただけたでしょうか。
当社グループの主たる経営資源は「人」、つまりグループ社員全員です。そして、グループ社員の一人一人が日常業務を通して成長していくことが、当社グループの成長につながります。皆さんは本日その仲間に入られました。皆さんはまず社会人生活に慣れ、職場の上司や先輩の教えを素直に聞いて仕事を覚え、一日でも早く戦力になっていただくことを願っています。
当社の「社員行動指針」のキーワードは「挑戦・成長・信頼・ボーダレス」です。皆さん、まずはこれを社会人生活の指針として常に行動してください。そしてこの社員行動指針を実行することにより、顧客の想いに応え続け、自らの手で新しい商品価値を作る、この道ではだれにも負けないプロフェッショナル集団となってほしいと考えています。皆さん一人一人がプロフェッショナル人財になるために、当社では現場での教育訓練を徹底するとともに、多様な経験を通じて皆さんが学び、成長する環境を用意していますので、ぜひ自己成長を意識して取り組んでいただきたいと思います。
それぞれの職場で皆さんが成長されることを心から願っていますが、皆さんの成長を後押しすべく、私が大事にしてきたこと、そして若い人たちに常々伝えてきた3つのことを申し述べたいと思います。
一つ目は、「考える・判断する・実行する」を徹底的に実践していただきたいということです。現状の業務をより効率的・効果的に行うにはどうするか、環境変化のリスクにどう対応するか、会社の成長につながるチャンスは何か等々、知恵を絞っていただきたい。こうして絞り出した知恵を、皆さんもしくは組織として迅速かつ的確に判断して、信念を持って実行する。こうした動きが定着すれば、皆さんも成長し、組織の力は向上します。そして、必ずや当社グループの成長・発展につながります。私は当社グループの経営にあたって、「自ら責任を持ち、主体的に判断し、自主的に行動する時、人は最大の力を発揮する」という言葉を大事にしています。皆さんの主体性・自主性に大いに期待したいと思います。
二つ目は、失敗を恐れず、チャレンジ精神を持ち続けてほしいということです。仕事をしていく上では、いろいろな困難が待ち受けています。失敗することもあるでしょう。大事なのはその後です。「失敗は成功のもと」という言葉は、万人には当てはまりません。諦めてしまう人・逃げてしまう人は当然ですが、同じやり方でがむしゃらに挑み続ける人も成功には至りません。失敗の中に隠されている成功するための鍵を見つけた上で、強い心を持って再チャレンジすることが重要です。
三つ目は、人との出会いを大切にしていただきたいということです。皆さんはこれから多くの人との出会いを経験していくことになります。全ての出会いにおいて「一期一会」の精神を忘れず、誠意を持って人と接していただきたいと思います。こうした素晴らしい出会いの積み上げは、必ずや皆さんの財産となるはずです。その第一歩が、69名の同期の皆さんとの出会いです。かけがえのない同期の仲間との絆をしっかりと築き、これからの会社生活において、助け合い、時には競い合い、それぞれの夢の実現を目指していただきたいと願っています。
最後になりますが、改めて69名の皆さんの入社を心からお祝い申し上げます。皆さんには、変化の激しいビジネス環境の中で、「自ら考え戦略を描き、挑戦を恐れず、多様な仲間と協力しながら新しい価値を生み出す、前向きで逞しい人財」へと成長していってほしいと思います。また、社会的責任を強く意識し、誠実に業務を遂行する姿勢も忘れないでください。
本日は誠におめでとうございます。健康に留意し、会社の持続的な成長に向けて共に力を尽くしていきましょう。
以上